宇宙で大活躍する線虫くん |
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2015年 05月 23日
JAXAと東北大の研究チームが実施中の線虫を用いた筋萎縮の宇宙実験がNASAの動画ニュースで取り上げられました。 英語ですが動画なので分かりやすいです。ぜひご覧下さい。 http://youtu.be/N8wVRZwL_Qc日本語の紹介はこちら 宇宙を経験した大切な試料は、昨日、スペースエックス社の6号機で地球に戻ってきました。 4月に打ち上げた線虫、宇宙での反応を見るため、培養してから反応を止めて冷蔵して持ち帰りましたが、状態よく保存するためにホルマリン系の薬剤を使います。薬剤は漏れると宇宙飛行士の怪我のもとになる危険な薬剤なので、絶対に漏れないようにしっかり封入してあります。線虫を入れるときはあけて、薬剤と混ぜるときは閉まってるという、特殊構造の容器を使ってます。市販されておらず、宇宙用に特別に開発したもので、植物や線虫、小さな動物の保存にも使えるように工夫しました。 イタリアのサマンサ飛行士が操作してくれ、問題なく動きました!漏れもなし。 写真はサマンサのログより あとは日本に戻ってくるのを待って、中のサンプルを解析開始! この器具、小さくて貴重なサンプルの保存にもってこいだから、すぐに解析に処理できない試料の一次固定保存用にいかがですか。地球での研究にも役立ちますよ。 さて、宇宙での線虫の筋繊維。重力がないところで育った影響を受けているはず。どこがどう、どれくらい弱っているのかを細胞内の分子レベルで詳細に見ます。JAXAと東北大で協力して調べていきます。 その結果、人間の高齢者や寝たきり、運動できない人に起こる筋萎縮の解決の糸口が見つかり、対策を練ることができる。 宇宙では線虫をたった4日培養しただけで、データがたくさん得られます。 これまでスペースエックス3.4.5.6号機、と次の7号機でも、筋萎縮に関する実験を続けてやってます。 持っていく材料は線虫だったり、哺乳類の細胞だったりしますが、宇宙の無重力を使って生物の反応を見る実験は、地球での病気や生活を豊かにするのに役立ちます。 ちょうど3年前、スペースエックス社の補給船デモ機が打ち上がってから、三年間に7機が打ち上がってます。平均半年に一度の計算ですが、正確には2号機と3号機は一年間隔。ですから昨年度から今年度の始めまで約1年間で4機、つまり3ヶ月に1度の間隔でうちあがりました。私のチームが全て関わってますから、忙しはずだなあと改めて実感してます。ここ3年の忙しさはまさに心を亡くすほど。仕事を進めるため仕方なかったとはえ、そこまで無理してやることだったのかと反省もあります。 きっと役に立てたはずと信じたい。 さてさて、もうすぐ帰ってくる試料を受け取り、 解析に力を注ぐのは当然として、 改めてこの3年間のお仕事、機材や実験準備から実行までじっくり振り返り、これから宇宙でやっていくべきこと、どうやって宇宙をもっと役に立てていくか、考えていきたい。 宇宙で得られた結果については、わかりやすく発信していきたいと思ってます。 子供達の成長も見守らなければ。
by yanosachiko
| 2015-05-23 16:46
| 宇宙
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Comments(2)
Commented
by
h
at 2015-05-25 06:50
x
宇宙実験はなかなか追試も出来ないけど、少しずつ成果が出始めているんですね。これからも期待しています!
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Commented
by
yanosachiko at 2015-05-28 20:09
前の結果をもとに新しい実験を提案することにより、繰り返し実験を実施できています。積み重ねが大切です。
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