4人がけのボックスシートの3人が家族。私が残り1席に座った。
どうやら高校生の息子とその両親で、つくばから都内に用事があるようだ。大学受験の下見かな?
息子は風邪をひいているようで鼻水をすすっている。
父親がおもむろに口を開いた。
「たいちょうわるいの?」
なぜひらがなで書くかというと、その口調が、ゆっくり、ゆっくりなのだ。
「たいちょうわるいひとはごえんりょくださいってかいてあったよ」
ゆっくりだ。
単語をひとつひとつ切るように。
アニメのキャラクターみたい。何でこんな話し方?
普通じゃないくらい遅い。
何か理由があるかも知れない。
でも聞いてるとイラつく。
聞こえるんだよ。
はっきりと。
関係ない家族なのに、内容がはっきり聞こえるから内容も喋り方もつい気になってしまうのかもしれない。
とにかく、電車内での他人の話は、聞きたくもないのに耳に入ってくる。だから嫌。耳栓必須。
本当にね、本当に聞こえてしまいますから、あんまりでかい声で喋らないで。